PC-lint Plusは、C/C++のソースコードを解析し、不具合や脆弱性、コーディング規約違反を検出する静的解析ツールです。開発者のワークステーションやCIパイプライン上で動作し、インターネット接続は不要です。ソースコードが開発環境外へ送信されることもありません。
組み込みソフトウェアや高い安全性が求められるシステムの開発向けに設計されており、ISO 26262、IEC 61508、IEC 62304、EN 50716に対応したツール認定を取得しています。また、MISRA C:2025、MISRA C:2023、MISRA C++:2023、AUTOSAR C++、CERT C、CWEに対応しており、自動車、医療機器、産業機器、航空宇宙、鉄道などの幅広い分野で、複数のコンプライアンス要件を単一のツールでカバーできます。
主なメリット
ハードウェア実装前に不具合を発見
高度な静的解析により、ロジックエラー、不審なコード構造、根本原因を正確なソース位置情報とともに検出します。ターゲット環境上でのデバッグ工数を大幅に削減できます。
複数の規格・ガイドラインへの適合を効率化
MISRA C:2025、MISRA C:2023、MISRA C++:2023、AUTOSAR C++、CERT C、CWEを単一ツールでサポート。ツール認定作業やエビデンス収集の負担を軽減します。
大規模開発でも高速解析
並列実行により、大規模なコードベースでも解析時間を短縮。ワークステーションからCIパイプラインまで、開発プロセスを妨げることなく静的解析を導入できます。
すべての抑制項目を監査可能
Diagnostic Accounting機能により、出力された診断結果だけでなく抑制されたメッセージも記録。理由を紐付けて管理できるため、安全性評価や監査対応に必要なトレーサビリティを確保できます。
コード品質を継続的に可視化
PC-lint Plus Viewでは、診断結果の推移や回帰をグラフィカルに把握できます。レビュー担当者との情報共有も容易です。
専門的な技術サポート
ベクターの専任サポートチームが、設定、コンパイラ統合、各種規格への対応について支援します。
主な適用分野
PC-lint Plusは、厳格な安全規格への対応が求められる開発から、一般的なソフトウェア品質向上を目的とした開発まで、幅広いC/C++開発で活用されています。


自動車
ISO 26262に準拠したECUソフトウェア開発。MISRA C/C++適合やASIL D向けツール認定に対応。


航空宇宙・防衛
CERT C準拠やCWE脆弱性対策が求められる組み込みソフトウェア開発。


医療機器
IEC 62304に準拠する医療機器ファームウェア開発。診断結果の抑制管理による監査証跡を提供。


産業機器
IEC 61508に基づくSIL 3・SIL 4レベルの産業制御システム開発。


鉄道
EN 50716に準拠した組み込みソフトウェア開発。ソフトウェア完全性レベルやコーディング規約遵守を支援。


一般的なC/C++開発
規制要件の有無を問わず、コーディング品質の向上、不具合削減、保守性向上を目的とした開発。
主な機能
早期に不具合や問題を検出
PC-lint Plusは、開発者のワークステーション上で数秒以内に解析を実行できます。コードを実行することなくC/C++ソースコードを解析するため、結合テストや実機検証、安全性レビューの前段階で不具合を発見できます。問題は早期に発見するほど修正コストを抑えられます。
- C/C++ソースコードに対し、ロジックエラー、NULLポインタ参照、配列境界外アクセス、未初期化変数など、多数の不具合パターンを検出
- 各診断結果には、問題箇所、わかりやすい説明、問題発生までの値の伝播経路(Value Trace)が含まれ、原因を迅速に把握可能
- ワークステーションでもCIパイプラインでも、並列実行により大規模コードベースの解析時間を短縮
- 解析はすべてローカル環境で実行され、インターネット接続は不要。ソースコードが外部へ送信されることもありません
カスタムチェック:メトリクスとクエリ
PC-lint Plusには100種類以上のコード品質メトリクスと、独自ルールを定義できるクエリエンジンが搭載されています。外部スクリプトや後処理ツールを使うことなく、プロジェクト固有の品質基準やコーディングルールを適用できます。
- 循環的複雑度(Cyclomatic Complexity)、結合度(Coupling)、保守性指標(Maintainability Index)、設計品質など100種類以上のメトリクスを提供。合否基準を自由に設定可能
- カスタムクエリにより、独自のコーディング規則、アーキテクチャルール、安全要求に応じた診断チェックを定義可能
- メトリクス結果およびカスタムクエリ結果はDiagnostic Accountingに統合され、追跡・監査が可能
規格・ガイドラインへの対応
- MISRA C:2023 / MISRA C:2025
診断結果を各ガイドラインルールに直接マッピング。詳細な対応表はオンラインマニュアルで提供 - MISRA C++:2023
2025 SP1リリース時点で90%以上のガイドラインカバー率を実現 - AUTOSAR C++
包括的なルール適用機能を提供 - CERT C / CWE
代表的な脆弱性パターンの検出をサポート - ISO 26262(ASIL D)、IEC 61508(SIL 4)、IEC 62304
ツール認定証明書を提供
診断結果管理と抑制管理のトレーサビリティ
- 出力された診断結果だけでなく、抑制(Suppress)された診断結果も含めて記録
- タグ付き抑制機能により、逸脱理由やガイドライン適用除外の根拠を明確化
- 不要になった抑制ルールは自動検出され、設定の健全性を維持
- 出力結果をそのままコンプライアンス文書や監査資料として活用可能
PC-lint Plus View
- 診断結果を重要度、ルール、ファイル、メッセージ種別ごとに検索・フィルタリングできるGUIを提供
- バージョンごとの推移を可視化し、品質向上や回帰の状況を把握
- ルールID、コーディング規約の参照情報、ソースコードコンテキストを表示
- SARIF形式でエクスポートし、対応IDEやCIシステムと連携可能
- オンラインデモ版およびDockerによるオンプレミス運用に対応
対応言語・コンパイラ
- C11、C17、C23、C++03、C++11、C++14、C++17、C++20、C++23に対応
- GCC、Clang、MSVC、IAR、Green Hills、TI、Microchipなど主要コンパイラをサポート
- Windows、Linux、macOS上でネイティブ動作
IDE・パイプラインとの統合
- Visual Studio、Eclipse、CLion、Sublime Text、Code Composer Studioと統合可能
- 並列実行により、大規模コードベースでも効率的な解析を実現
- SARIF形式によるエクスポートに対応し、CI環境や各種IDEと連携可能
- Team Enterprise Licenseでは、開発端末、ビルドサーバー、マルチユーザー環境、仮想環境、クラウド環境を単一ライセンスでカバー
コールグラフ出力
- プロジェクト全体の関数呼び出し関係をDOT形式で出力
- Graphvizなどの互換ツールで可視化可能
- アーキテクチャレビュー、テスト計画立案、影響分析に活用可能
安全性・セキュリティ認証
PC-lint Plusは、以下の規格に対する第三者認証のツール認定を取得しています。


| 認証規格 | 対象範囲 |
| ISO 26262:2018 (ASIL D) | 自動車用機能安全(最高安全度水準) |
| IEC 61508:2010 (SIL 4) | E/E/PE安全関連システムの機能安全 |
| IEC 62304 | 医療機器ソフトウェアのライフサイクルプロセス |
| EN 50716 | 安全関連鉄道システム向けソフトウェア開発 |
| CWE Compatible | Common Weakness Enumeration(CWE)に基づく脆弱性検出に対応 |
ライセンス
PC-lint Plusは、年間サブスクリプション方式のTeam Enterprise Licenseとして提供されます。1ライセンスで、開発者向けワークステーション、ビルドサーバー、仮想環境およびクラウド環境を利用できます。価格はチーム規模に応じて設定されます。
サポート
よくあるご質問


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