
MQTT、HTTP、gRPCなどのコネクティビティプロトコルや、BLE、NFC、UWBなどの無線プロトコルは、現在では分散アプリケーションに欠かせない要素となっています。自動車、産業オートメーション、医療技術をはじめ、さまざまな分野でその活用が広がっています。
CANoe.Connectivityは、コネクテッドシステムやIoTアプリケーションの開発・テスト向けにCANoeの機能を拡張するオプションです。多様な有線/無線プロトコルを使用して、デバイス、アプリケーション、バックエンドシステム間の通信をシミュレーション、テスト、解析できます。
特長
- コネクティビティ/IoTアプリケーションのコンフィギュレーション、解析、シミュレーション、テストを1つのツールに統合
- MQTT、HTTP、Modbus、gRPCなどのIPベースプロトコルをサポートし、幅広いアプリケーションに対応
- ベクターハードウェアVH4110との組み合わせにより、BLE、Wi-Fi、NFC、UWBなどの無線プロトコルにも対応
- CAPL、C#、Pythonによるテストおよびアプリケーション開発
- VS Codeをサポートするテキストベースの記述言語を使用し、データフォーマットや通信パラメータを簡単に記述
- パネルやシグナルジェネレーターを使用した、信号およびステータス波形のインタラクティブな刺激と可視化
- VN Ethernetインターフェイスとの組み合わせにより、MQTT、HTTP、Modbusなどの下位プロトコル層に対する包括的な解析およびエラー注入機能を提供
適用分野
CANoe.Connectivityは、さまざまなユースケースに対応します。
- コネクティビティおよびテレマティクスアプリケーションのテスト
MQTT、HTTP、gRPCのサポートにより、不足しているシステムコンポーネントを簡単にシミュレーションし、開発の早い段階からシステム全体を包括的にテストできます。 - RESTベースインターフェイスの統合と利用
任意のRESTベースインターフェイスをCANoe.Connectivityに統合できます。これにより、OEMのバックエンドシステムやAIを活用した診断手法などをCANoeに接続できます。 - 産業オートメーションにおける計測/制御システムのテスト
複雑なシステムアーキテクチャを効率的にテストするため、CANoe.Connectivityでは標準のModbus/TCPプロトコルをクライアント、サーバー、ゲートウェイの各ロールで直接使用できます。 - テスト環境へのコネクティビティアプリケーションの統合
MQTT、HTTP、gRPCを使用して、さまざまなアプリケーションをテスト/シミュレーション環境にシームレスかつ簡単に統合できます。サードパーティ製のツールやスクリプトを使用する必要がありません。
VH4110と組み合わせることで無線プロトコルも使用でき、さらに幅広いアプリケーションに対応できます。
- スマートアクセス/キーレスゴーアプリケーションのテスト
CANoe.ConnectivityでBLE、NFC、UWB無線プロトコルを使用することで、Car Connectivity Consortium(CCC)規格に対応したテストなどを容易に実装できます。 - Industry 4.0アプリケーションのテスト
BLEおよびNFC無線インターフェイスを介して、スマートセンサーを直接テストできます。また、CANoeのテスト機能を使用してテストを自動化し、開発サイクル全体を通じて効率的な検証を実現できます。 - スマートフォンのシミュレーション
メーカー固有の通信パラメーターを使用してスマートフォンをシミュレーションできます。これにより、一般的なスマートフォンとの高い互換性を確保できます。
CANoe.Connectivityを他のCANoeオプションと組み合わせることで、異なるバスシステムにまたがるアクティブチェーンを時間同期して観測できます。たとえば、CANとBLEをデジタル/アナログI/Oと組み合わせた複雑なシステムを効率的にテストできます。さらに、分散型のクラウドベースアプリケーションへの接続や外部リソースへのアクセスも可能で、OTAやロギングなどの高度なユースケースを実装できます。
ギャラリー
シミュレーションと刺激


CANoe.Connectivityでは、さまざまなコネクティビティプロトコルを使用してシステムコンポーネントを簡単にシミュレーションできます。不足しているシステムコンポーネントをシミュレーションすることで、開発中のシステムを早期の段階から包括的にテストできます。また、開発プロセスの初期段階からエラー状態をシミュレーションすることで、問題を容易に特定し、修正できます。
- MQTT:MQTTブローカーまたはクライアントをシミュレーションできます。データは独自フォーマットまたはJSONで直接転送できます。また、遅延や接続切断など、代表的なエラー要因を注入できます。
- HTTP:HTTPクライアントまたはサーバーをシミュレーションできます。HTTP固有のプロパティを可能な限り抽象化したハイレベルAPIに加え、HTTPレベルできめ細かな制御を行うためのローレベルAPIも利用できます。サーバー側APIでは、HTTPクライアントからのリクエストに対するレスポンスをカスタマイズし、ヘッダーおよびボディーデータに任意のコンテンツを設定できます


- gRPC:Unaryリクエスト用のgRPCクライアントをシミュレーションできます。データ型やメソッドは直感的なモデリング言語で記述でき、対応するオブジェクトはProtobuf形式との間で自動的に変換されます。
- Modbus:Modbusクライアント、サーバー、ゲートウェイをシミュレーションできます。入出力も直感的なモデリング言語で記述できます。アプリケーションモデルおよびテスト用APIを使用して、接続を目的に応じて制御したり、Modbusデータにアクセスしたりできます。
- BLE:BLE CentralおよびBLE Peripheralをシミュレーションできます。サービス指向通信(GATT)と双方向データストリーム(L2CAP)の両方に対応しています。接続間隔やMTUサイズなどのプロトコルパラメーターを設定でき、Out-of-Band Pairingなどの高度なセキュリティ機能も利用できます。Bluetoothプロトコルレベル(HCI)での直接的なトレースおよび刺激も可能です。
- UWB:UWB InitiatorまたはResponderをシミュレーションできます。UCIインターフェイスを介してFiRa規格に準拠した各種機能を利用できます。


- NFC:NFCリーダーまたはNFCタグをシミュレーションできます。データ通信はA-PDUレベル(ISO 7816)で行われます。
- Wi-Fi:Wi-Fiクライアントまたはアクセスポイントをシミュレーションできます。SSID、周波数帯、暗号化方式などのプロトコルパラメータを設定できます。またEthernet-Wi-Fiブリッジ機能により、CANoe上のEthernetベースプロトコルを直接Wi-Fiに変換できます。
上記の機能は、わかりやすいCAPL、C#、Pythonのプログラミングインターフェイスから利用できます。VN Ethernetインターフェイスを使用する場合は、IP層やMAC層などの下位プロトコル層にエラーを注入することもできます。これにより、高度な安全要件を持つシステムも包括的にテストできます。
テスト
CANoe.Connectivityには、コネクティビティアプリケーション向けの包括的なテスト機能が用意されています。個々のコンポーネントからシステム全体まで、その動作をテストし、アプリケーションが意図どおりに機能することを確認できます。
CAPL、C#、Pythonのプログラミングインターフェイスによるテスト実装に加えて、vTESTstudioも使用できます。これにより、大規模なテスト要件も効率的かつ体系的に実装できます。




解析とモニタリング
トレースWindow
CANoe.Connectivityでは、すべての通信をトレースWindowでモニタリングできます。使用しているすべてのプロトコルのアプリケーションデータが対象です。
さらに、HTTPヘッダー、BLE/HCIコマンドなどの詳細なプロトコル情報を表示できるため、システム立ち上げ時の高度な解析やトラブルシューティングにも活用できます。




動画
動画も併せてご覧ください。
Webinar Recording
ウェビナー録画「Testing Wireless Devices With the VH4110 and CANoe」では、CANoeとVH4110を使用して無線デバイスをテストする方法を紹介しています。製品コンセプト、ユースケース、対応する無線インターフェイスの紹介に加え、Bluetooth Low EnergyとUWBを使用したデバイステストをライブデモで紹介します。


TechTutorial Video
CANoe.Connectivityを使用すると、実環境に近い条件でシステムやデバイスをテストできます。IoT、医療技術、鉄道輸送をはじめ、さまざまな業界で使用されるプロトコルに対応しています。





