リリースの概要

 

PREEvision 9.5の新機能

PREEvisionは、自動車業界とその関連分野で使用される分散型の組込システムを対象とするトップクラスのモデルベース開発ツールです。本リリースの主な特長と重要な変更点をご覧ください。

モデリングのサポートとユーザビリティの向上

E/Eシステム設計の簡易化はPREEvision 9.5が掲げる主な目標の1つです。そして、このたゆまぬ行程の次なるマイルストーンが今回のService Pack 3です。PREEvision 9.5 SP3には、全般的な改良と修正はもちろん、モデリングをサポートし、ユーザビリティが向上した数々の機能が追加されています。

 

たとえば、computation methods定義を含む複雑なデータ型をワンクリックで作成したり、専用のユーザーインターフェイスを使用して、製品バリアントのモデルを手順に従いながら作成したりできます。さらに、自動レイアウト機能による読みやすい配線図の生成も可能で、メインECUに接続されているすべてのコンポーネントが、交差を極力減らした形で、わかりやすく表示されます。

高性能コンピューター

画像:高性能コンピューター
PREEvision 9.5はHPCのモデリングをサポート

今の車両では、複雑なECUと高性能コンピューター(HPC)がAUTOSAR Classicベースの単純なECUを補うことにより、接続性、電動化、自動運転といった機能で求められる演算能力のニーズを満たしています。

 

高性能コンピューターは、複数のコアを持つマイクロコントローラーやマイクロプロセッサーを搭載していますが、PREEvisionは実行コンテキスト、内部バス、スイッチなども含めた高性能コンピューターのモデリングをサポートします。

ベーシックソフトウェアとアプリケーションは利用可能なリソース(メモリー、入出力、通信チャンネルなど)を、ハイパーバイザーを使用して共有します。1つのハードウェア上でAUTOSAR Classic、AUTOSAR Adaptive、Androidといった複数のプラットフォームを組み合わせて使用することが可能です。

AUTOSARコンセプトの拡張

PREEvision 9.5でのAUTOSAR設計ワークフロー

PREEvisionはAUTOSAR Adaptiveの開発と常に歩調を合わせてきました。PREEvision 9.5は2019年前半にリリースされたAUTOSAR Adaptiveバージョン19-03をサポートしています。

 

PREEvisionは、AUTOSAR AdaptiveとAUTOSAR Classicを組み合わせたシステムだけでなく、AUTOSAR Adaptiveコンポーネントもモデル化できる、複数のダイアグラムと専用のユーザーインターフェイスを備えています。AUTOSAR Adaptiveエクスプローラーにはテーブルやデータ合成などのツールが用意されており、それを使用してAdaptiveシステムをゼロから作成することができます。

AUTOSAR ClassicとAUTOSAR Adaptiveが混在するシステムのモデリングも省力化されています。ClassicとAdaptiveの両プラットフォームのソフトウェアインターフェイスを、それらを解釈するアダプターにドラッグ&ドロップで接続できます。

C++のデータ型もサポートされるようになりました。さらに、PREEvision 9.5はAUTOSAR 4.3.1/4.4.0もサポートし、Classicプラットフォーム用のARXMLファイルをインポート/エクスポートできます。

プラットフォームおよびプロダクトライン管理

画像:拡張されたプラットフォームおよびプロダクトライン管理へのアプローチ
PREEvision 9.5が提供する、拡張されたプラットフォームおよびプロダクトライン管理へのアプローチ

PREEvision 9.5は、自動車業界の開発プロセスに合わせたプラットフォームおよびプロダクトライン管理へのアプローチを拡張し、それぞれが専用のプロダクトラインを持つ、複数のレベルやステージでの開発をサポートします。

これによって、基本アーキテクチャーの素案から設計下流工程での改良や詳細化に至る全体がカバーされます。それぞれのレベルは次の開発レベルのソースとなります。PREEvisionを中央データベースとして使用していない場合も、外部マスターシステムからのインポートと更新がサポートされます。

Server API

モデルデータへのアクセスをさらに効率化するため、PREEvision 9.0で導入されたServer APIに書込み機能が装備されました。これにより、モデル内のデータを修正できる外部アプリケーションやWebベースインターフェイスの開発が可能になります。設計要素の作成と削除、属性値、リレーション、ライフサイクルの変更が可能です。このAPIには、専用の使用ライセンスがベクターより提供されています。