PREEvision
モデルベース電気/電子 (E/E) システム開発用ツール

PREEvisionの概要

画像:PREEvision モデルベース電気/電子 (E/E) システム開発環境
モデルベース電気/電子 (E/E) システム開発環境

PREEvisionは、自動車業界とその関連分野で使用される分散型の組込システムを対象とする、トップクラスのモデルベース開発ツールです。

このエンジニアリング環境では、1つに統合されたアプリケーションソフトで技術開発プロセス全体をサポートします。

特長

  • 1つのツールで完全なE/Eシステムを設計、管理、文書化
  • トレーサビリティー管理の統合
  • ダイアグラムによるグラフィカルなモデリング
  • AUTOSARメソドロジーのフルサポート
  • ISO 26262に準拠した安全関連システムの設計
  • バリアントおよびプロダクトライン管理
  • 1つのソースからアーキテクチャーとワイヤーハーネスを開発

適用分野

モデルベース電気/電子 (E/E) システム開発環境

PREEvisionは、従来型アーキテクチャーとサービス指向アーキテクチャー両方の開発だけでなく、E/Eシステムにおける要求エンジニアリング 、AUTOSARシステム/ソフトウェア/通信の設計、そしてワイヤーハーネス開発を全面的にカバーする、包括的な機能を備えています。

PREEvisionの統合型かつモデルベースのアプローチにより、複雑なタスクをシンプルに、しかも管理しやすい形で実施できます。また、PREEvisionはシステムエンジニアリングの定石である「抽象化」、「デコンポジション」、「再利用」という原則をサポートすると同時に、共通のデータベースに対する複数の場所からの並行作業を可能にする、エンジニアリングバックボーンとして機能します。PREEvisionの専用のユースケースには以下のものがあります。

PREEvision Service-Oriented Architecture and Ethernet Design

アーキテクチャー設計

E/Eアーキテクチャーの設計とアセスメント、および設計上のさまざまな選択肢の迅速な評価。 多次元的な評価基準を自由に定義し、コストが最適化された、堅牢なE/Eシステムを開発できます。

PREEvisionによるアーキテクチャー設計

PREEvision Product Line Approach

プロダクトラインのアプローチ

ライブラリーと設計の再利用が効率的なE/E開発を可能にします。バリアント管理の使用により、車種や個々の車両仕様・オプションをプロダクトラインから導出することができます。

PREEvisionによるプロダクトラインのアプローチ

画像:PREEvisionによる要求エンジニアリング

要求エンジニアリング

PREEvisionでは、要求とモデル内のあらゆる設計要素がシームレスに連動することで、従来の要求管理ツールを大きく拡張した機能が実現されています。

PREEvisionによる要求管理

PREEvision AUTOSAR System Software and Communication Design

AUTOSARシステム設計

PREEvisionはベクターAUTOSARツールチェーンを構成するツール群の1つで、AUTOSARの数々の概念を取り入れたソフトウェアおよびハードウェアアーキテクチャーの開発とネットワーク設計をサポートします。

PREEvisionによるAUTOSARシステム設計

AUTOSAR通信設計

PREEvisionは、CAN、CAN FD、LIN、FlexRay、Ethernetのどのバス経由で転送されるデータエレメントについても、AUTOSARに対応した通信設計をサポートします。

PREEvisionによるAUTOSAR通信設計

車載Ethernet設計

Ethernetネットワークおよびクラスターを、対応する通信も含めて設計できます。このモデルベースのエンジニアリング環境では、組込ソフトウェアシステムのサービス指向アーキテクチャーにも対応できます。

PREEvisionによる車載Ethernet設計

PREEvision Wiring Harness Design and Development

ワイヤーハーネス設計

PREEvisionは、異なる代替案の評価、設計の最適化、最終的なワイヤーハーネスの詳細定義などを行う機能を通じてワイヤーハーネスエンジニアをサポートし、最適なコストのソリューションの発見を支援します。

PREEvisionによるワイヤーハーネス設計

PREEvision Functional Safety

機能安全

PREEvisionは、ISO 26262に準拠した安全関連システムの開発および保守の手間を最小限に抑えるため、安全プロセス全体で整合性のある開発を支援します。

PREEvisionによる機能安全

PREEvision Test Engineering and Management

テスト

PREEvisionはE/E開発プロセス全体で、テストエンジニアリング、テストの制御、蓄積したテストデータの管理をサポートします。これにより、E/Eプロジェクトの全フェーズで品質が保証されます。

PREEvisionによるテストエンジニアリングおよびテスト管理

PREEvision Collaboration Platform

マルチユーザー操作

E/Eエンジニアリングプロジェクトにおける、複数拠点にまたがったマルチユーザー間での協力。PREEvision Collaboration Platformにより、プロジェクトチーム/開発チームは、必要なデータへの競合のない共通アクセスができます。

PREEvisionによるマルチユーザー操作

レイヤーモデル

[Translate to 日本語:] PREEvision Layer Model Schematic

PREEvisionには、要求からソフトウェアおよびハードウェアアーキテクチャー、そしてワイヤーハーネスに至るE/Eシステム全体をモデル化するための、包括的なデータモデルと専用の抽象レイヤーが用意されています。

PREEvisionのE/Eデータモデルは、要求からテストに至るすべての実装ステップで、整合性のあるモデルベースの作業方法を支える基盤となります。 E/Eアーキテクチャーに求められるあらゆる面が、1つの統合されたアプローチでモデル化されています。

PREEvisionはこのアプローチを採用するために、システムズエンジニアリングで実績のある「抽象化」、「デコンポジション」、「再利用」の3つの原則に従い、プロダクトラインとプロダクトバリアントのモデリングを多様なモデルレイヤーを用いてサポートします。

さらに、PREEvisionはテストのエンジニアリングと管理を含む、統合型のプロセスおよびチームのサポート、機能安全に対するサポート、そして変更、欠陥、リリースを管理するツールを提供します。

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要求とカスタマーフィーチャー

PREEvisionには、開発の叩き台となるカスタマーフィーチャー、ユースケース、要求を策定および管理するためのテーブル、リッチテキストエディター、ダイアグラムが用意されています。具体的な設計要素へのマッピング(M)により、開発のあらゆるフェーズで整合性のあるトレーサビリティーが保証されます。

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論理アーキテクチャー

論理アーキテクチャーでは、 要求とカスタマーフィーチャー が論理機能として表現され、 機能ネットワーク (アクティビティーチェーン) の形でモデル化されます。 この時点では具体的な技術的実装は未定です。これはハードウェアまたはソフトウェアのレイヤーでモデリングされます。

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システムソフトウェアのアーキテクチャーと実装

ソフトウェアコンポーネント、ポート、インターフェイスに加え、それらの相互接続もダイアグラムでモデル化されます。また、「タイプ-プロトタイプ-インスタンス」コンセプトにより、設計要素の再利用が容易になります。

ソフトウェアアーキテクチャーは、対応するインポート/エクスポート形式を含む AUTOSARの手法のほか、機能/サービス指向のアプローチもサポートします。

PREEvisionでは、ソフトウェアコンポーネントの実装に関するすべてのファイルのSubversionを利用した管理も可能です。

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ハードウェアコンポーネント、ネットワークアーキテクチャー、電気配線

ハードウェアアーキテクチャーは、ECU、センサー、アクチュエーターと、バスシステムを介したそれらのネットワーク接続(リング、スター、ラインの各種トポロジー)、および電源とグラウンドのコンセプトの定義から構成されています。

電気配線レイヤーでは、ハードウェアコンポーネントの電気的特性とそれらの接続を定義します。ここでは、電源や、ヒューズや抵抗などのコンポーネント内部の電気設計がモデル化されます。

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通信

バスシステム経由での通信用に、シグナル、PDU、フレーム、スケジュールを定義できます。PREEvisionはCAN、CAN FD、LIN、FlexRay、Ethernetを含む、すべての重要なバステクノロジーをサポートします。 統合されているシグナルルーター機能によってアーキテクチャーが最適化され、通信のための設計要素が自動的に生成されます。

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ワイヤーハーネスと車両ジオメトリー

ワイヤーハーネスレイヤーでは、ハードウェアネットワークの物理的な詳細(ワイヤー、ケーブル、コネクターなど)が定義されます。これにはコネクター、ピン、スプライスなどの細目も含まれます。

ワイヤーハーネスダイアグラムに基づき、ワイヤーハーネスの図面の印刷や、KBLを介した開発パートナーとのデータ交換 を行うことができます。

ハードウェアコンポーネントの設置スペースやワイヤーハーネスの配索経路は、車両ジオメトリーレイヤー(トポロジー)で定義されます。3Dデータをインポートし、定義された設置スペースや取付場所を表現できます。

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テストのエンジニアリングおよび管理

PREEvisionには、テストのエンジニアリングからプランニング、テスト結果の評価および解析に至る、完全なテストプロセスのためのサポートが含まれています。

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変更、欠陥、リリース

PREEvisionは、チケットによる変更および欠陥管理をサポートするほか、プロジェクトおよびリリース管理機能を備えています。

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機能安全

PREEvisionは、アイテム定義から既存のモデルデータに基づくセーフティケースに至る、ISO 26262に準拠した完全な安全プロセスをサポートします。

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構成

製品および製品オプション

ベクターでは、ユースケースに応じた最適な製品構成をお選びいただけるよう、各種のPREEvision製品を提供しています。

PREEvision Architectはプロダクトラインのすべてのモデリングレイヤーをサポートし、PREEvision Function DesignerおよびPREEvision Electric Designerはサブレイヤーをサポートします。

PREEvision Collaboration Platformはチーム協働作業、変更管理、プロダクトおよびリリース管理のためのアドオンです。

PREEvision Architect

PREEvision Architectは、 要求管理 から論理アーキテクチャー、ソフトウェア/ハードウェアアーキテクチャー、 AUTOSAR システム設計ワイヤーハーネス 、 そして車両ジオメトリーに至る、 E/Eアーキテクチャー設計 の幅広い機能を統合して提供します。設計プロセスの仕上げに必要な、モデル評価、最適化、文書化にも対応します。

また、一貫性のある要求記述、機能、コンポーネント、ネットワークの詳細定義、論理インターフェイスと物理インターフェイスの定義と保守などの領域を、開発から量産準備に至るまでサポートします。 ISO 26262に対応した 安全関連システム開発 のサポートのほか、 テストエンジニアリングおよびテスト管理機能 も含まれています。

PREEvision Function Designer

PREEvision Function Designerは、 AUTOSARシステム設計プロセス と、 要求記述、 論理機能、ソフトウェア/ハードウェアコンポーネント、ネットワークアーキテクチャーの設計、通信設計をフルサポートします。 ISO 26262に対応した安全関連システム開発 のサポートのほか、 テストエンジニアリングおよびテスト管理機能 も含まれています。

PREEvision Electric Designer

PREEvision Electric Designerは、 要求管理、 ハードウェアアーキテクチャー設計、電気配線図、 ワイヤーハーネス設計、車両ジオメトリーをサポートします。 ISO 26262に対応した安全関連システム開発 のサポートのほか、テストエンジニアリングおよびテスト管理機能 も含まれています。

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PREEvision Collaboration Platform

PREEvision Collaboration PlatformはPREEvisionのチーム操作を可能にするサーバーベースのオプションで、これには製品およびリリース管理に加え、変更および構成管理機能も含まれています。

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関連情報

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  推奨 最小要件
オペレーティングシステム Windows 7、Windows 8/8.1、Windows 10
Javaバージョン Java 1.8.0_112(クライアントPC内)
CPU 3.6 GHz Quad-Core (64 Bit)
2.0 GHz Dual-Core
メモリー(RAM) 16 GB以上 8 GB
ハードディスク容量 20 GB、SSD 16 GB
LAN 1 Gbps 100 Mbps
Screen Resolution 1920 x 1200 1280 x 1024
注: 上記システム要件は、モデルサイズとPREEvisionのユースケースに応じて変化する場合があります。
システム要件の詳細はこちら(英語版PDF)
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ダウンロード

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関連資料

ベクターのナレッジベースでは、グローバルのお客様FAQを掲載しています。

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資料

テクニカルアーティクル

[Translate to 日本語:] PREEvision UML-Ethernet

サービス指向アーキテクチャー(SOA)と車載Ethernet

自動車を「走るデータセンター」に
~開発を支えるモデルベース手法~

サービス指向アーキテクチャー(SOA: Service-Oriented Architecture)は、長らくIT業界で分散システムの記述と構造化に使用されてきました。 近年、このサービス指向の設計は自動車業界でも急速に存在感を増しており、「自動車にも、スマートフォンで使えるような一連の機能を導入したい」という声の高まりに応えるためには欠かせない手法となっています。 しかし、自動車業界におけるSOAは、モデル保守から自動運転やV2X通信などのテクノロジー導入に至るまでの、新たなる要求にも対応することが求められています。

ベクターのモデルベースE/E開発ツール「PREEvision」は、方法論に基づいた整合性あるサービス指向アーキテクチャーの設計をサポートします。 ユーザーはサービスインターフェイスの定義からサービスのインタラクションの指定、そしてAUTOSARに対応したEthernet設計に至るまで、すべてを統合されたワークフローに沿って進めていくことができます。 Ethernetに加えてCAN、LIN、FlexRayなどの他のバステクノロジーも使用する場合は、混合型トポロジーも設計できます。 システム設計者はPREEvisionを使用することで、従来の組込設計と最新のサービス指向を用いたバックエンド通信とを組み合わせるという困難な課題を解決できます。このようにPREEvisionは、自動車を「走るデータセンター」へと変貌させることを強力にサポートします。

本稿は、ドイツで発行された『Elektronik automotive, magazine Special issue, Automotive Ethernet – March 2017」に掲載された記事内容を和訳したものです。

[Translate to 日本語:] PREEvision GUI

将来の車両イノベーションに対応するE/E開発

~統合されたモデルベースのアプローチ~

現代の電気/電子(E/E)アーキテクチャーの開発はかつてないほど難しいものになっています。 膨大な数の開発基準を考慮しなければならないうえ、従来の車両ドメインを、運転支援や自動運転といった領域の新たな機能にリンクさせる必要もあります。 そこでは車両の枠を越え、車外の「ITバックエンド」からもサービスとして提供される、まったく新しい機能が登場しています。

サービス指向アーキテクチャーと高機能なドメインコンピューター、オンボード通信用Ethernet、Car2X通信用ゲートウェイなどの導入や、安全とセキュリティーに対する要求の拡大は、開発に携わるあらゆる組織にとり、広範かつ抜本的な変化を意味します。 このような複雑な開発タスクを1つのチームとして円滑に進めていくには、多様な形で実装できる開発プラットフォームとE/Eデータベースが欠かせません。

本稿は6年12月にドイツで発行されたEmobilityTecに掲載されたベクター執筆による記事を和訳したものです。

トレーニング

ツールを使用する上での基礎知識とツールの持つ様々な機能について、実際にPCを操作しながら実習形式で学べます。

本コースでは、PREEvisionがサポートする設計階層の内、PREEvision Function Designerでサポートされる階層(要求、論理アーキテクチャー、ソフトウェアアーキテクチャー、ネットワークトポロジー、通信)を主に扱います。その他の設計階層(電気配線、ワイヤーハーネス)についても概要を紹介します。

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ツールを使用する上での基礎知識とツールの持つ様々な機能について、実際に PC を操作しながら実習形式で学べます。

本コースでは、PREEvision がサポートする設計階層の内、PREEvision Electric Designer でサポートされる階層(要求、ネットワークトポロジー、電気配線、ワイヤーハーネス、物理トポロジー)を主に扱います。その他の設計階層(論理アーキテクチャー、ソフトウェアアーキテクチャー、通信)についても概要を紹介します。

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PREEvisionの基本操作の知識がある方を対象としており、PREEvision Function Designerベーシックを受講していることが前提となります。 

本トレーニングでは、PREEvisionを使用してAUTOSARモデルに対応するEthernetアーキテクチャーのモデリングを行う方法を、実際にPCを操作しながら実習形式で学べます。モデリングに必要なEthernet関連の要素に関して解説を行います。トレーニングで使用する資料およびスライドは英語です。

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AUTOSAR通信設計

バス経由で転送されるデータエレメントについて、AUTOSARに対応した通信設計をサポートします。

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車載Ethernet通信設計

車載Ethernet通信のための、AUTOSARに対応したサービスと通信設計をサポートします。

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機能安全

ISO 26262に準拠した安全関連システムの開発および保守の手間を最小限に抑えるため、整合性のある開発を支援します。

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テスト

E/E開発プロセス全体で、テストエンジニアリング、テストの制御、蓄積したテストデータの管理をサポートします。

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Collaboration Platform

E/Eプロジェクトにおける開発拠点間の協力をサポート。複雑なE/Eプロジェクトのマルチユーザー操作が可能になります。

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