ODXStudioの概要
ODXStudioは、ODX形式データを作成するための、使いやすいオーサリングツールです。実際に使われているすべてのODXカテゴリーに対応しており、ODXデータを利用した開発プロセスのプラットフォームとして利用するのに最適です。
- ODX-D(診断データ)
- ODX-C(通信パラメーター)
- ODX-V(車両内でのECUへのアクセス方法)
- ODX-F(フラッシュデータコンテナ)
- ODX-E(ECUの設定データ)
- ODX-FD(システムの機能と診断データの関連づけ)
特長
- ODX 2.2.0および2.0.1形式データを、ODXフォーマットのまま処理
- ODX形式にネイティブ対応しており、他のツールとデータをやり取りする際の副作用が生じない
- 内蔵のODXチェッカーを使用することにより、記述したデータを自動的にチェック
- 使いやすいユーザーインターフェイスを備えており、編集作業が簡単
- ODX 2.2.0および2.0.1の、それぞれのデータフォーマットに合わせた専用画面
- すべてのODXカテゴリーに対応
- サービスとDIDの実行済みステートの概要をわかりやすく画面に表示
- ファイルやクリップボードに含まれる表形式のテキストテーブルやDTCのデータを、インポートウィザードを使用して簡単にインポート
- 表形式のデータをMicrosoft Excel®にエクスポート
- A2L、DBC、FIBEX、AUTOSAR、XLSX、CSV、CDIなどからのシグナル、パラメーター、DTCのインポートが可能
- 大きなサイズのODXデータでも高速に処理
- 優れたスケーラビリティー:1つのECUから車両全体の仕様を表すODXデータを作成可能
- お客様からのご要望により、自動車メーカーが独自に定めるオーサリングガイドラインにも対応可能
適用分野
ODXStudioは、ODXデータを使った開発プロセスに携わるすべての方にお使いいただけるツールです。また、ODXStudioは、1つのECUのデータから1つの車両プラットフォームのデータまで、さまざまなレベルのODXデータを扱うことができます。
自動車メーカーの方でもECUサプライヤーの方でも同じように、便利にご利用いただけます。ODXStudioは、ODX2.0.0形式のデータも2.0.1形式のデータも、それぞれのデータフォーマットのまま処理できます。さらに、これらの形式間の変換も可能ですので、古い形式のデータを新しいISO-ODX形式(ODX 2.2.0形式は、ISO22901-1としてISO化されています)に変換し、再利用するのにも便利です。
エディション
ODXStudioniには以下のエディションがあります。
特徴 | ODXStudioエディション | ||
View* | ViewC | Pro | |
ネイティブのODX編集画面 | D、C、Vのみ | X | X |
ECU編集画面 | ‐ | X | X |
プロセス画面 | ‐ | X | X |
比較画面 | ‐ | X | X |
ODXチェッカー | ‐ | X | X |
レポート | ‐ | X | X |
CDDからODXへの変換 | ‐ | ‐ | X |
ODX 2.0.1 <-> 2.2.0の移行 | ‐ | ‐ | X |
ODXおよびPDXデータの作成/編集 | ‐ | ‐ | X |
CANdelaStudio View | ‐ | X | X |
* Viewエディションは診断機能内蔵のベクター製ツールに標準で付属します。
バージョン9の特長
ODX標準に準拠
ODXデータフォーマットは、さまざまなツール間で診断 データを共有可能なフォーマットです。構文の正しさはODX スキーマによって保証されています。意味的な正しさと完全 性をチェックするには、ODXチェッカーが参照する追加の ルールセットを用意します。
- ODXStudioでは、ODXデータをベクター製品(CANoe、 CANalyzer、CANape、Indigoなど)でさらにシームレス に利用するための約30のルールの適合性チェックが可能に なりました。 このルールでは、ODXデータがUDS規格に 準拠しているかどうか、また、ECUセキュリティのために 状態や状態遷移が一貫して記述されているかどうかを チェックします。
- 自動エラー訂正に一部対応
OEM固有仕様をベースとした拡張
- ダウングレードプロテクションの記述をODX-Fビューに追加
- 圧縮データの非圧縮サイズの算出を追加
機能
ODXStudioで新規にODXデータを作成する場合、マスタープロジェクトをベースにします。マスタープロジェクトには、標準のライブラリーやそのまま利用できるデフォルト設定など、ベースとなる仕様が規定されており、ODXデータの新規作成に要する工数を大幅に削減できます。
ODXStudioではODXカテゴリーごとにODX編集画面を設けています。各カテゴリーのデータ形式に合わせた表示にすることで、作業工数を減らせます。さらに、各カテゴリーにプロセス画面をかぶせることもできます。このプロセス画面では、たとえばユーザーのデータ入力に制限を加えて、オーサリングガイドラインに準拠したデータ作成を促すことができます。
ODX編集画面
- ODXのエキスパート用に、ODXのフォーマットに則した形でODXデータの各要素を表示して自在に編集できます
ECU編集画面
- UDS ECU用のODXデータ作成において、ODXそのものの知識がなくても、DID/DTCを個別に編集することで該当ODXデータが作成可能
プロセス画面
- 各ECUの設計担当者は、実際のODXデータ構造を知らなくても、変更可能な要素だけを単純な形で表示して編集できます
比較画面
- ODXStudioプロジェクトやPDXアーカイブにまたがって、ファイルレベルだけでなく要素データレベルまで、さまざまなレベルでの比較が可能です
また、表示する項目を制限して、担当する業務に関係しないカテゴリーのデータを見せないようにもできます。
その他の機能
- 内蔵のODXチェッカーが持つ標準のルールセットを使用することにより、記述したデータを自動的にチェック。追加のルールを使用してデータに含まれる一般的なエラーを特定できるほか、オプションでユーザー独自の拡張が可能。また、コマンドラインからの使用も可能
- 便利な検索機能
- テーブルデータに対する詳細なフィルターおよびソート機能
- HTMLおよびRTF形式レポートの自動生成
- CANdelaStudioで作成したCDDファイルのインポートも可能
- コマンドラインからのフラッシュコンテナの自動生成もサポート
- 読み込み、編集、保存時の処理が速く、高いレベルの実用性を発揮
関連情報
ファクトシート:
- 製品の概要(PDF)
要素 | 推奨 | 最小要件 |
CPU | Intel Core i5 3,0GHz以上 | Intel Core 2 Duo 2,6GHz |
メモリー(RAM) | 4GB | 2GB(32bit)または4GB(64bit) |
画面解像度 | 1280 x 1024以上 | 1024 x 768 |
オペレーティングシステム | Windows 10/8/8.1/7SP1 |
ダウンロード
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トレーニング

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