
診断およびフラッシング
ケーススタディ
Indigoで診断テストプロセスの効率を最大化
統合テストおよび車両テスト全体で効率を高める。MAN-Indigo – 独自の機能を備えたトータルなソリューション。
導入企業
MAN Truck & Bus社
MANはVolkswagen AGの子会社であるTraton Groupの有力 ブランドで、世界でも屈指の商用車メーカーです。同社は路線バ ス、地方バス、長距離バスのほか、物流や長距離輸送、建設現場 などで使用されるトラックも生産しています。大型トラックの新シ リーズであるTGXは、24人のジャーナリストが審査員を務める 「International Truck of the Year 2021」を受賞しています。
プロジェクト
統合テストおよび車両テスト全体で効率を高める
TGXトラックは最大で60個のECUを搭載し、そのバリアントの 組合せは数千に及びます。そのためMANの開発とテストにおいて は、効率的な診断テスターを使用することが重要です。このテス ターには、適切な診断データ(ODX)がまだ入手できない早い段階 でも、専門的な数々の機能を通じてエンジニアを支援することが 求められます。さらに、テストオブジェクトを体系的かつ自動的に テストに応じて設定できることも必要です。

MANでは診断の専門知識を持たないユーザーも含めて150名以上がIndigoを使用し、以下をはじめとする数々のメリットを得られています。
- 柔軟性の高いテスト:テスターのコンフィギュレーションにMAN のプロセスデータを用いることで、テストを目的としたECUの再設定を標準では許可されない組合せのパラメーターも含めて 個別に実施
- 大幅な時間の節約:テスト車両をテスト用に再設定する際、 Indigoでは量産/アフターセールス用テスターに求められる時 間のかかる安全チェックを省略。そのため、アフターセールス用テスターの何倍もの速さでテスト車両を準備
- プロセスの単純化:改変やテストの結果をMANのプロセスに準拠した形で文書化、それらをMANプロセスツールへの転送することで最新情報をすばやくトレース可能に
- フラッシュコンテナーの早期検証:標準のODXデータが入手可能になると同時に、ODX-Fコンテナーに基づいてテスト装置やテスト車両のプログラムを迅速にアップデート。そのため早い段階でのデータ検証を実施
- テスト車両の準備時間を1/4に:MAN用にカスタマイズされたIndigoは、セントラルECUをエンジン/トランスミッションに接続するなどの診断タスクの自動化を実現、トータルの車両テスト期間を大幅に短縮
- 標準機能も引き続き利用可能:ユーザーはMAN独自の機能はもちろん、CDD/ODX診断データに基づくIndigoの標準機能も併用
MAN-Indigo – 独自の機能を備えたトータルなソリューション
MANはIndigoを使用することで、TGXの統合テストと車両テストを従来よりもはるかに効率よく実施できるようになりました。ベクターはこれにあたり、Indigo診断テスターを従来の記述データ(ODX)ではなくMAN独自のプロセスデータで設定できるように拡張したほか、独自の機能も多数実装しました。
MANは「Indigoには幅広い機能が標準装備されているため、すぐにでも必要な開発テスターの基盤としては理想的」とコメントしています。 現在はユーザーインターフェイスにMANのロゴを組み込んだIndigoがMANの汎用の診断テスターとして採用され、標準の量産/アフターセールス用テスターがまだ使用できない場面で使用されています。