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CANoeによるシミュレーション
ユーザーの利点

> 残りのバスシミュレーションを使用して、対象のネットワーク全体や機能を効率的にテスト
> モデルや関数により残りのバスシミュレーションを柔軟に拡張
> 複数の通信トポロジを同期してシミュレーション
> シミュレーション中に多様な刺激が可能
> 柔軟なオープンインターフェイスを用いて他ツールと接続
> すべての開発フェーズでテストやシミュレーションの構成を再利用
> ジェネレーターを使用したOEM固有仕様に対応する残りのバスシミュレーションの作成
ユーザー/意思決定担当の皆様向けの概要
CANoeシミュレーションのコンポーネント

CANoeシミュレーションで最もよく使われるのは、実際のテスト対象システム(SUT)と、1つまたは複数の仮想リモートステーションからなるシミュレーションです。これらのコンポーネントにより、正しい通信を実現します。
CANoeシミュレーションの複雑さやコンポーネントの数は、SUTが持つ要件、すなわちシミュレーションすべき対象によって決まります。
一般的なSUTでは、通信のほかに環境とのインタラクションも必要です。そのため、I/Oコントローラー、アクチュエータ、センサーなどに用いる実際のインターフェイスも適宜使用してシミュレーションを拡張します。ただし、実際のアクチュエータやセンサーが入手できるとは限らないため、その場合には代替の負荷等を使用します。
CANoeシミュレーションに要求される範囲によっては、シミュレーションの挙動は環境だけでなく、環境因子や物理作用によって影響を受けます。そのような影響も、実際の交通の流れ、一般的な物理的事象、幅広い被制御システムなどのモデルに組み込むことができます。
こういったシミュレーションの構成要素をすべて配置したものが、CANoeシミュレーションの中で最も複雑なケースとなります。
CANoeシミュレーションの作成

通信に関する特性とシミュレーション対象の関連情報をすべて把握できれば、それが仮想的か物理的かを問わず、シミュレーションの土台は完成します。そしてこれらのシミュレーション対象を通信チャネル経由で接続すれば、必要なデータを交換するための、最初のステップは完了します。
その他の機能やカスタムフローは、スクリプトを利用してシミュレーションに組み込むことができます。CAPL、.NET、Cなどの一般的な手法はもちろんサポートされています。DYNA4など、サポートしているモデリング/可視化ツールであらかじめ作成したシミュレーションモデルを、CANoeシミュレーションに組み込むこともできます。

CANoeのモデル生成ウィザードは、通信データベースに基づいてシミュレーション環境を自動的に生成します。ベクターは自動車業界向けに、シミュレーション環境の生成時に自動車メーカー固有の条件を考慮できる、便利な拡張オプションを提供しています。
CANoeシミュレーションのバリアント
仮想SUT(テスト対象システム)

テストするSUT(ソフトウェア)をコンピューター上のシミュレーションに組み込みます。
メリット
- 開発の初期段階でも、システムアーキテクチャの設計、通信フローの定義、要求仕様のテストに対応できます
適用分野
- フトウェア開発: 機能およびシステム開発、テスト
- 品質管理: 問題解決、ソフトウェアのリリース
実際のSUT(テスト対象システム)

テストするSUT(ソフトウェアを搭載したハードウェア)を、ネットワークインターフェイスを介してシミュレーション環境に接続します。
メリット
- シミュレーションでは、ハードウェアの特性が考慮されます。このような特性は、例えばSUTコンポーネントによる実行時間への影響として考えることが可能です。実ハードウェアが利用可能になれば、早い段階での機能テストが可能になります
適用分野
- ソフトウェア開発: 機能およびシステム開発、テスト
- ハードウェア開発: ハードウェア設計、テスト
- 品質管理: 問題解決、ソフトウェアのリリース
- 量産: リプログラミング、コーディング、テスト
実際のSUTを使用したCANoeの動作モード
インターフェイスモード

シミュレーション、解析、操作を1つのコンピューターで行います。
これは標準の設定です。
メリット: ベクターのすべてのネットワークインターフェイスを使用してSUTをコンピューターに接続することができます。
分散モード

CANoeシミュレーションをインテリジェントなネットワークインターフェイスに転送し、そこで実行します。操作の方は接続されているコンピューター上で行います。
メリット: PCと分離されたインテリジェントなネットワークインターフェイス上で実行することにより、シミュレーションのタイマーの精度が高まり、レイテンシが減少します。また、シミュレーション解析ツールやウイルスチェッカーといったシミュレーションに直接関係のないプログラムや、画面表示の暴走などが原因でシミュレーションが中断されることがなくなります。
スタンドアロンモード

CANoeシミュレーションをインテリジェントなネットワークインターフェイスに転送し、そこで実行します。コンピューターによるオンライン解析や操作は不要です。
シミュレーションは自動的に、またはトリガーで開始できます。測定結果はインテリジェントなネットワークインターフェイス内に記録され、測定後の解析に使用できます。
メリット: シミュレーションをテストベンチや連続運転装置などに組み込み、操作用のコンピューターなしで動作させることができます。
ベクターツールプラットフォームと拡張リアルタイム

CANoeの動作モードである分散モードとスタンドアロンモードでは、Vector Tool Platform(VTP)デバイスファミリーのネットワークインターフェイスが必要です。
VTPデバイスの中には、無償でCANoe用の拡張リアルタイム(ERT)機能を提供するものもあります。ERTでリアルタイム実行を有効にすることで、短い応答が必要な厳しい要求に対して、タイマーの正確性と決定性をさらに向上させることができます。
CANoeの詳細
CANoeには作業を大幅に省力化する多彩な機能が揃っています。以下のWebページでCANoeの詳細をご覧ください。
CANoeに関するお問合せ

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