CANoe/CANalyzer .J1587の概要
SAE J1708には、商用車で使用する双方向のデータ送信を行うシリアルネットワークが定義されています。SAE J1587標準規格では、SAE J1708ネットワークに基づいた、異なるECU間の通信やデータ交換が標準化されています。
CANoe/CANalyzer .J1587は、J1587ベースのネットワークの設計、開発、診断、試験に最適です。実際の車両にはJ1939などの複数のネットワークが使用されているので、このオプションは理想的な追加機能であり、車両やシステム全体の通信のモニターに役立ちます。
特長
- J1587をCANoe/CANalyzerにシームレスに統合することにより、ネットワークへのアクセスを非常に簡単にすばやく確実な方法で行うことができます。
- トレースWindowにプロトコル固有情報を表示できるほか、このオプションをJ1939やLINなどの他のオプションと組み合わせることにより、システム全体を1つのツールで解析およびシミュレーションできます。
- J1587通信を容易に導入できるように、製品には、標準シグナルを含むJ1587データベースのサンプルが同梱されています。
- CAPL(プログラミング言語)の拡張機能により、プログラミングおよびプログラム構造が簡単になります。
- 車両のすべてのネットワークについて包括的なツールとしてCANoe/CANalyzer.J1587を使用すると、コンフィギュレーションおよび測定データのやりとりが極めて容易なため、ツールに関するトレーニング時間が減少し、効率性と安全性が高まります。






機能
CANoe/CANalyzer .J1587は、CANoe/CANalyzerの以下の機能を拡張します。
- トレースWindowにプロトコル固有情報の表示
- J1587専用のフィルター機能
- MID (Message Identification) のPID (Parameter Identification) をすべて表示するパラメーターモニター
- パラメーターモニターのWatch viewに、ユーザーが指定した一連のPIDとSIDを表示可能
- 自動車メーカー固有の拡張プロトコルの解釈 (Volvo Truck)
- ECU診断コードを明確に表示して評価するための診断コードモニター
- 誤って受信したMIDのフラグのクリアおよびトラブルシューティング用の生データの表示
- 22バイト以上のメッセージについては、トランスポートプロトコルIDの197と198をサポート
- MIDおよびPIDを容易に操作するために、CAPLプログラミング言語を拡張
- MIDおよびPIDの記号名を定義するためのデータベース
- 最大32個のJ1708チャンネルに対応
関連情報
トレーニング

ベクター・ジャパンでは、ベクターのソフトウェアツール、ソフトウェアコンポーネント、最新のバステクノロジーやプロトコルに関する日本語のトレーニングを多数開催しております。トレーニングの概要につきましては、トレーニングポータルにてご紹介しておりますので、是非ご覧ください。