CCS充電標準規格に対応するコンフォーマンスおよび相互運用性の自動テスト
CANoeテストパッケージEVはコンフォーマンステスト生成ツールです。これを使用することにより、電気自動車(EV)のCombined Charging Standard (CCS) 規格への適合性と相互運用性をテストできます。
CANoeテストパッケージEVは主要なテストシナリオをカバーするだけでなく、常に最新の仕様に対応し、分かりやすく実装されていて変更も容易です。
特長
- テストケースを容易に選択し実行
- テスト実行およびレポート生成を自動化
- 実行可能なテスト環境をすばやく生成
- 個別の要件に合わせてテストケースを手軽に追加・変更が可能
- 追加のテストハードウェアを接続できる拡張性
適用分野
CCS、GB/T、CHAdeMO*などの充電標準規格の仕様に準拠した、全自動のコンフォーマンスおよび相互運用性のテスト
* 今後のバージョンで対応予定
機能
- テストテーブルとCAPLを使用してテストケースを実装
- テスト対象システム(SUT: System Under Test)に応じてテストケースを変更可能
- SUTの実装に依存するテスト項目の選択とパラメーター設定(PICS/PIXIT)
- プロトコル仕様とテスト要件のトレーサビリティーマトリクス
- CharINインターフェイスをサポートしており、サードパーティーのハードウェアを接続可能
- CharIN Design Guideを考慮
ツールのワークフロー
CANoeテストパッケージEVを使用したテストのワークフローにおいて、テストケースの編集と実行は、それぞれvTESTstudioとCANoeで実施します。これらのツールは操作がシンプルで、ツール間のデータ交換もシームレスに行えるため、信頼できるテスト結果が効率よく得られます。
生成
CANoeテストパッケージEV(1)のテストケースはvTESTstudio(2)のテストシーケンスとして生成されます。テストの実行そのものはCANoe(3)で実施します。CANoeテストパッケージEV(1)を使用して、テストを生成すると、実行可能なテストケースが含まれた新しいCANoeコンフィギュレーションとvTESTstudioプロジェクトが同時に作成されます。
編集
既存のテスト環境や既存のCANoeコンフィギュレーションに適合させるため、vTESTstudioプロジェクトに何らかの変更を加えた場合は、テストユニット(3)が作成され、CANoeに組み込まれます。vTESTstudioプロジェクトはCANoeから開けます。
実行
実行したいテストケースをCANoe内で個別に、またはまとめて選択し、開始できます。テスト結果はテストレポート(5)に記録されます。このレポートはCANoe Test Report Viewerで表示したり、XML/HTML形式で出力したりできます。
テストケースの実行は、サードパーティー製のハードウェアにも対応し、使用するハードウェアに応じて、さまざまな開発フェーズで実行できます。これは、コンポーネントレベルでの残りのネットワークシミュレーションを使用する、初期段階のECUテストから、システムレベルでの完成車両のテストまで多岐に渡ります。
さまざまなフェーズで使用可能

要求
テストケース実行中のメッセージの送受信はCANoe .EthernetとCANoe .SmartChargingの2つのオプションを利用して行われます。これらのオプションは別途購入いただく必要があります。
テストケースは vTESTstudioで作成されています。そのため、テストケースを既存のテスト環境やテスト対象システムに適合させるには、vTESTstudioも必要です。
コンポーネントレベルでテストケースを実行できるよう、VTシステムのモジュールVT7870を使用するとコントロール・パイロット制御機能が、CANoeに統合されます。
車両などのシステムテストために、別途定義済みのインターフェイスを使用して電源関連のハードウェアをテスト環境に統合できます。
対応する標準規格
- 現時点ではDIN 70122のテストケースに対応
- GB/TおよびCHAdeMOのほか、IEC 61851、ISO 15118-4/-5の標準規格に対応したテストケースは、今後のバージョンで順次提供予定
関連情報
CANoeテストパッケージEVのテストケースは以下の言語に対応しています:
- English
生成ツールは以下の言語の対応しています:
- English
- German
コンポーネント | 推奨要件 | 最小要件 |
CPU | Intel Core i7互換または同等のCPU ≥ 3GHz ≥ 4コア | Intel互換 2GHz 2コア |
CANoe.SmartChargingにはコア数が多いCPUよりもクロックレートが高いCPUの方が有利 | ||
メモリー(RAM) | ≥ 32GB | 8GB |
ハードディスク容量 | ≥ 20GB SSD/NVMe | 8GB HD/SSD |
使用するオプションとオペレーティングシステムコンポーネントに依存 | ||
画面解像度 | フルHD | 1280×1024ピクセル |
オペレーティングシステム | Windows 10 64bit (≥ バージョン1803) | Windows 10 64 bit (≥ バージョン1803) |