CANalyzer .CANopenの概要
CANopen®は、CANベースのオープンな通信プロトコルです。CANopenは、商用車および各種制御装置、測定システム、医療機器、鉄道、船舶などのさまざまな分野、つまり、高い柔軟性と高速のデータ伝送が求められるあらゆる分野に応用されています。その通信仕様は、多くのデバイスメーカーおよびユーザーの経験を基に作成され、CiA® (CAN in Automation) で管理される標準規格となっています。
CANalyzerの強力な機能とCANopenの機能拡張を組み合わせて使用することにより、CANopenシステムの開発とその構築およびサポートの両方で使用できるツールを手に入れることができます。
CANalyzer .CANopenにより、開発者は、解析、デバイス設定のためのCANopen固有の機能を利用できます。これらは、CANopenネットワークに携わる業務において、必要不可欠な機能です。
特長
- シングルソースで提供される、統合型の構成/解析/シミュレーション/テストツール
- 一般的に使用されているCANopen標準をサポート
- プロトコルの説明とCANopenサービスの色分けにより、容易にバストラフィックを解釈
- EDSファイルを使用してCANデータベースを自動生成
- プロセスデータをグラフィカルにリンクし、PDOの構成を抽象化
- CANopenデバイスパラメーターにダイアログから手軽にアクセス
- CANopenバストラフィックをログし、後からオフライン解析



機能
CANalyzer .CANopenは、CANalyzerの機能を以下のように拡張します。
- CANopenデバイスのコンフィギュレーション
- CANopenデバイスへのインタラクティブなアクセス
- CANopenメッセージの解釈
- CANopenメッセージのインタラクティブな生成
- EDSファイルの作成とテスト
- トレースWindowにプロトコル固有情報の表示
- プロトコルのモニター
- デバイスのグラフィカルな表示
- ネットワークマネージメント、Guarding、Heartbeat
- LSS (Layer Setting Services) によるボーレートとノードID の設定
- CiA デバイスプロファイル標準ファイル形式EDS/DCFの使用
CANalyzer .CANopenには、基本ツールであるCANalyzerのほかに、コンフィギュレーションツールのProCANopenとEDSエディターのCANedsが付属します。
適用分野
CANalyzerの強力な機能とCANopenの機能拡張を組み合わせて使用することにより、CANopenシステムの開発とその構築およびサポートの両方で使用できるツールを手に入れることができます。CANalyzer .CANopenにより、開発者は、解析、デバイス設定のためのCANopen固有の機能を利用できます。これらは、CANopenネットワークに携わる業務において、必要不可欠な機能です。
通信モニター

トレースWindowでは、CANメッセージのトラフィックを表示しながら、同時にプロトコル情報の分析を行います。現在実行中のサービスを表示できるだけでなく、該当するサービスパラメーターを確認することもできます。この情報は、テキスト情報として表示されます。CANopenサービスに関わるメッセージは、フォント色と背景色が変更され、より簡単に解析できます。また、CANopenサービスの個々のプロトコルシーケンスを時系列にすばやく参照できます。これにより、リアルネットワークでのエラーの場所を非常に簡単に特定できます。
CANalyzer .CANopenでは、各プロトコルのシーケンスが正しいかどうかのモニターも行います。この監視では、CANメッセージがCANopenプロトコルに従って作成されているかの監視も行います。
ProCANopenプロジェクトで自動的に生成されるCANデータベースを追加するだけで、記述されているデバイス情報がCANoe. CANopenでも利用できるようになります。これによってCANoe. CANopenからメッセージやプロセスデータに、シンボリックにアクセスできるようになります。
解析

トレースWindowだけでなく、CANalyzer標準バージョンでおなじみのデータWindowや統計Windowも、CANopenデータの解析に使用することができます。また、CANopen ScannerでCANメッセージを評価し、アクティブなCANopenノードをリストに表示します。その他、ノードの状態やデバイス名などのノード固有の情報も表示されます。
CANopenのインタラクティブジェネレーターブロック

CANopen固有のメッセージシーケンスをダイアログ上で作成できます。プロジェクト固有の既存のメッセージ一覧から、必要なメッセージ(PDOやSDO など)を選択して設定し、シーケンスを組み立てます。このシーケンスは、1度または繰返しリプレイできます。つまり、メッセージシーケンスは接続されたデバイスに必要な回数だけ送信できます。
ProCANopen | CANeds
CANalyzer .CANopenには、基本ツールであるCANalyzerのほかに、コンフィギュレーションツールのProCANopenとEDSエディターのCANedsが付属します。
ProCANopenを使用したプロジェクトプランニング

CANalyzer. CANopenにはCANopenのネットワークおよびデバイスのプランニングを効率的かつ迅速に行うことのできるProCANopenが付属しています。これは、プランニング、開発、立ち上げ、保守などすべてのプロジェクトフェーズで利用できます。
機能
-
グラフィック表示
-
通信パラメーターの定義
-
Object Dictionary
-
プロジェクトデータのダウンロードおよび立ち上げ
さまざまな機能や直観的なユーザーインターフェイスを組み合せて使用することで、システムパラメーターの定義に即専念できます。ProCANopenは、具体的かつCANopenに準拠したプロジェクトの実装を自動的に行えるため、複雑なシステムの設定作業を大幅に削減できます。こうして作成されたコンフィギュレーションはより質の高いものとなり、システムのセキュリティも向上します。
CANopenデバイスのためのEDSジェネレーター

CANedsはEDSファイルの作成とテストなどを行うためのツールです。煩雑でミスしやすいテキストエディターでのEDSファイル作成作業は、CANedsを使うことで不要になります。CANedsを使用することで、デバイスメーカーやシステムインテグレーターは、CANopenコンフィギュレーション作業を円滑に進めることができます。
機能
-
EDSファイルの新規作成
-
EDSファイルの修正
-
EDSファイルのテスト
-
実デバイスをスキャンすることで、半自動でEDSファイルを作成
EDSファイルは、CANopen標準オブジェクトリストとCiAが提供するオブジェクトごとのアトリビュート情報を利用することで、簡単に作成/修正を行うことができます。
CANedsは、EDSファイルをツリー構造とアイコンで視覚的に分かりやすく表示します。
関連情報
トレーニング

ベクター・ジャパンでは、ベクターのソフトウェアツール、ソフトウェアコンポーネント、最新のバステクノロジーやプロトコルに関する日本語のトレーニングを多数開催しております。トレーニングの概要につきましては、トレーニングポータルにてご紹介しておりますので、是非ご覧ください。