PassThru XLライブラリー
ベクターインターフェイスハードウェアとベクターPassThru XLライブラリーを組み合わせると、J2534準拠のPassThruインターフェイス/デバイスを実現できます。
同時に、CANoeやCANapeなどのベクター製ツールを同じネットワークインターフェイスで操作することができます。そのため、1つのインターフェイスだけでJ2534アプリケーションとベクターの各種開発ツールの両方を操作できます。
特長
- ベクターネットワークインターフェイス用の標準通信ドライバー
- ISOトランスポートプロトコルの実装
- 自動車メーカー固有のJ2534アプリケーションで、ベクターネットワークインターフェイスを利用
- ベクターネットワークインターフェイスでJ2534アプリケーションとベクターの各種ツール(CANoe、CANapeなど)を同時に操作可能
- ハードウェア仕様や通信プロトコルに依存しない、標準仕様に従ったプログラミングインターフェイス
再利用可能なモジュールタイプのソリューションは、コストと開発の手間を削減するのに役立ちます。SAE J2534 PassThru標準規格は、ECU診断とECUリプログラミングに使用できる共通の通信ドライバーについて定義しています。J2534プログラミングインターフェイスをベースに作成された診断/リプログラミングアプリケーションは、さまざまなメーカーのPassThruハードウェアデバイスを使用できます。そのため、アプリケーションに変更を加えなくても通信レイヤーの交換が可能です。
このような理由から、最近の自動車開発や整備では、PassThruインターフェイスを使用したECU診断/リプログラミングに関心が高まっています。米国市場で販売される自動車については、ECUのリプログラミング用にPassThruベースのアプリケーションを提供するよう自動車メーカーに義務付ける法的要求が2004年から施行されています。
ベクターPassThru XLライブラリーは、ベクター製の開発ツールとベクターネットワークインターフェイスをすでに使用していて、さらにJ2534ベースのテスト/フラッシュアプリケーションの利用や開発も行う自動車メーカーやサプライヤー向けの、コストパフォーマンスに優れたソリューションです。
機能
PassThru XLライブラリーは、J2534-1標準規格と、J2534-2標準規格のうち特に重要なGM固有の機能に対応しています。
ライブラリーには32bitバージョンと64bitバージョンがあります。
対応プロトコル:
- ISO15765: 完全対応
- SW_ISO15765_PS: 対応(ピン切替えなし)
- ISO15765_PS: 対応(ピン切替えなし)
- ISO15765_FD_PS: 対応(GMW17753ベース)
- CAN: 完全対応
- SW_CAN_PS: 対応(ピン切替えなし)
- CAN_PS: 対応(ピン切替えなし)
- CAN_FD_PS: 対応(GMW17753ベース)
対応API関数:
- PassThruOpen
- PassThruClose
- PassThruConnect
- PassThruDisconnect
- PassThruReadMsgs
- PassThruWriteMsgs
- PassThruStartPeriodicMsg
- PassThruStopPeriodicMsg
- PassThruStartMsgFilter
- PassThruStopMsgFilter
- PassThruReadVersion
- PassThruGetLastError
- PassThruIoctl(ISO15765パラメーターのサブセットあり)
対応ネットワークインターフェイス
ベクターPassThru XLライブラリーをベクターCANネットワークインターフェイスで使用できます。
関連情報
ファクトシート:
- 製品の概要(PDF)