CAN、J1939、ISO15765、J1708/J1587ネットワークにアクセスするためのプログラミングインターフェイス
RP1210 API
RP1210 APIは、Windowsベースのアプリケーションと車載通信ネットワークをつなぐオープンインターフェイスです。このインターフェイスには、バスシステムの機能と上位レイヤープロトコルの機能が備わっています。実装したアプリケーション次第でさまざまな用途に利用できます。
RP1210の仕様は、American Trucking Association(ATA)のTechnology & Maintenance Council(TMC)によって「エンジニアリングおよび保守の推奨プラクティス」として策定されました。米国では特に、この推奨プラクティスの遵守が自発的に行われており、トラック運送会社、自動車メーカー、サプライヤーの支持を得ています。
一般的なRP1210アプリケーションには、大型車両分野の診断ツール(サービス部門で使われるものなど)があります。ベクターのRP1210 APIは、開発時にこれらのツールを操作する目的で使用できます(ベクターインターフェイスハードウェアを使用する場合など)。
特長
- Vector Hardware Configの設定ダイアログで完全統合することで、便利なチャンネルマッピングを使用可能
- 1チャンネルあたり複数のクライアント
- オプションの各種待機モード(メッセージのtx指示を待機、上位レイヤープロトコルのトランザクション完了を待機など)を含む完全なマルチスレッド機能
- RP1210-0、RP1210-A、RP1210-B、RP1210-Cとの互換性
アーキテクチャー

ベクターのRP1210 API(アプリケーションプログラミングインターフェイス)には、クライアントが各種ネットワークへの物理接続を確立するために必要な機能と、使用しているプロトコル標準に固有のデータを送受信するために必要な機能が揃っています。
Windowsアプリケーションは共通インターフェイスを通して、各種ハードウェアアダプター経由で複数のネットワークに接続できるようになります。
RP1210の仕様はエンジニアリングおよび保守の推奨プラクティスとして、American Trucking Association(ATA)のTechnology & Maintenance Council(TMC)によって策定されました。
機能
CAN(抜粋)
- 標準(11bit識別子)および拡張(29bit識別子)形式
- ハードウェアベースのCAN-IDフィルタリング
- ブロードキャストメッセージの周期送信
SAE J1939(抜粋)
- データリンクレイヤー: パラメーターグループ(PG-)データおよびトランスポートプロトコル処理(BAMおよびCMDT)
- ネットワークレイヤー: 動的アドレス管理(アドレスの宣言/保護)
- 各種フィルタリング機能(PGN、ソースアドレス、宛先アドレス)
- ブロードキャストPGの周期送信
ISO15765(抜粋)
- ISO15765をサポート(CANベースの診断用トランスポートプロトコル)
SAE J1708/J1587(抜粋)
- オプションのチェックサム生成およびエラー検証
- メッセージ識別子フィルタリング機能
- ブロードキャストメッセージの周期送信
ハードウェアインターフェイス
RP1210 APIは、ベクターインターフェイスハードウェアおよび対応するバストランシーバと一緒に使用できます。
製品名 | PCインターフェイス接続 | CAN/J1939/ISO15765の サポート (必要なトランシーバ) | J1708/J1587の サポート (必要なトランシーバ) |
---|---|---|---|
VN1610 / VN1611 | USB 2.0 Highspeed | あり | なし |
USB 2.0 Highspeed | あり | あり (J1708piggy) | |
USB 2.0 Highspeed | あり (CANpiggy) | あり (J1708piggy) | |
USB 2.0 / USB 3.0 | あり | なし | |
PCIe | あり | なし | |
PCIe | あり | なし | |
USB 2.0 | あり | なし | |
USB 2.0またはEthernet | あり (CANpiggy) | あり (J1708piggy) |
関連情報
ファクトシート: 製品の概要
- Microsoft Windows 7/8/8.1/10(32bitおよび64bit)