VH6501の概要
VH6501は、CAN/CAN FD用の妨害発生ツールとCANoe用のネットワークインターフェイスが一体化した、コンパクトながら多機能なデバイスです。
特に、妨害ハードウェアとネットワークインターフェイスを組み合わせたことで、CAN/CAN FDのコンプライアンステストのテスト設定が大幅に簡素化し、追加のネットワークインターフェイスや専用のケーブルが不要になりました。
ギャラリー
特長
- 妨害ハードウェアとネットワークインターフェイスをコンパクトなUSBデバイスに一体化
- 広範なトリガーソースと妨害タイプ
- 複雑な妨害を高精度で実現
- 外部トリガーの出力
- CANoeへシームレスに統合
- テスト自動化のためのCAPL関数
- アナログ/デジタル入出力機能
- 他インターフェイスとの時間同期
適用分野
VH6501は、VH11501と共に、VAGのCAN FDコンフォーマンス テストのハードウェア要件を満たしています。シームレスな CANoeへの統合と、その高機能な CAPL APIにより、他の自動車 メーカーのコンフォーマンステストも効率よく実装できます。 CAPLを使用することで、ほとんどすべてのデジタル妨害も、ビット シーケンス出力およびトリガー条件として設定できます。 さらに、CAN信号線の短絡など、多くの一般的なアナログ妨害も 可能です。その他の適用分野としては以下のものがあります。
- ECUの正確なサンプルポイントテスト
- バスオフ状態のECUの挙動のチェック
- CAN信号線の短絡およびクロスワイヤー
- R/Cネットワークパラメーターの変更
CANoeのオプションScopeとVector PicoScopeハードウェアを利用することにより、VH6501が生成するすべての妨害とECUの 挙動を視覚的に記録し、正確に解析できます。これはコンフォーマンステストレポートを作成する際に非常に便利です。
機能
デジタル妨害
- ドミナントおよびレセッシブレベルでの任意ビットシーケンス(レセッシブストレスを含む)
- 1シーケンス内では最大4,096回のレベル変更が可能
- 様々なトリガー条件をサポート
- I/Oトリガー
- フレームトリガー(SOF、フレーム、バスアイドル、エラーなど)
- 異なるIDで妨害する等、フレームトリガーの組合せ(ワイルドカードも含め、最大32個の並行条件が利用可能)
アナログ妨害
- 非同期、トリガー条件なし
- 様々なエラーおよびテストモードのサポート
- 短絡テスト
- クロスワイヤー
- RおよびCネットワークパラメーターの変更:
- R:500Ω~25kΩ(非線形:マニュアルを参照)
- C:100pf~10nF(非線形:マニュアルを参照)
テクニカルデータ
VH6501 | |
CAN/CAN FDチャンネル | TJA1057ピギーバック CAN2.0:最大2Mbit/秒 CAN FD:最大8Mbit/秒 |
デジタルCAN妨害 | ドミナントおよびレセッシブレベルでの任意シーケンス: 最小ステップサイズ6.25ns 最小ドミナント/レセッシブフェーズ長50ns |
アナログCAN妨害 | 短絡およびクロスワイヤーテスト RCネットワークパラメーターの変更 |
I/O機能(オンボード) | デジタル出力:1 デジタル入力:2 アナログ入力:1 |
コネクター | 1xCANチャンネル用としてD-SUB9x2(オス+メス) I/O用としてD-SUB9x1、外部トリガー用としてBinder (type 711)x1 ベクター製ハードウェアとの時間同期用としてBinder (type 711)x1 |
PCインターフェイス | USB 2.0 |
外部電源供給 | DC6~<60V |
消費電力 | 標準7W |
オペレーティングシステム要件 | Windows 10(32bitまたは64bit)、 Windows 7/8.1(32bitまたは64bit |
ソフトウェア要件 | CANoeバージョン10.0 SP2(SP3以降を推奨) |
温度範囲 | 動作時:-40℃~+60℃ 保管時:-40℃~+85℃ |
寸法(LxWxH) | 約155mm x 111mm x 45mm |
重量 | 約600g |
関連情報
ダウンロード
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2021-04-13 ドライバーVector Driver Setup 20.30.3
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2018-08-20 プレスリリースReproducible Disturbances of CAN (FD) Networks
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2018-02-08 製品資料Fact Sheet VH6501
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2017-10-26 マニュアルVH6501 Manual