コンボ(CCS: Combined Charging System)の充電通信を手軽に解析
VH5110は「CCSリスナー」とも呼ばれ、これを使用することで、充電ステーション(EVSE)と電気自動車(EV)の充電通信であるCCSプロトコルを解析できます。VH5110は電力線通信(PLC: Power Line Communication) の技術を使ってControl Pilot (CP) ライン上でやり取りされるデータを「リスン(待受け)」し、それらをCANoeで解釈可能なEthernetパケットに変換します。さらに、基本通信のPWM信号を測定し、それをシステム変数としてCANoeで表示できます。
機能概要
- サイズが非常にコンパクトで、電気自動車または充電ステーションでの直接使用に最適
- 複雑なMan-in-the-middleの設定がいらず、操作が簡単
- 挙動が中間的であるため、通信に影響を与えない
- 電気自動車と充電ステーションの間の通信をシームレスに待受け
- Control Pilot (CP) シグナルに柔軟に接続:
- 直接接続
- 充電ケーブルを囲むインダクティブカプラーを用いた間接接続
ギャラリー
適用分野
電気自動車と充電ステーションの間のCCS通信を、シームレスかつ中間的に待受け:
- 車両に充電通信ECUを統合するときのテスト
- 相互運用性の問題や充電の中断をフィールドで解析
- データロガーと接続し、充電プロセスをテスト車両内で継続的に記録
機能
- IEC 61851に準拠したPWM通信の電圧、周波数、デューティーサイクルの測定
- PLC通信の待受けとCANoeでの表示および解析を目的としたEthernetパケットへの変換
- DIN 70121およびISO 15118プロトコルのSLACおよびV2Gメッセージをシームレスに待受け
- HomePlug Green PHY仕様に完全に準拠
- PLCノード間のHomePlug固有の通信を待受け
テクニカルデータ
VH5110 | |
電源用接続 | MQS×1(接続ケーブル同梱) |
通信用接続 | CPシグナル用BNC×1 CANoe用Ethernet (10/100Mbit/s)×1 |
電源電圧 | 定格12V(±10%) |
電力消費 | 定格1,000mW |
オペレーティングシステム要件 | Windows 10(32bit版または64bit版) |
ソフトウェア要件 | CANoe (バージョン12.0 SP3以上) CANoeオプションEthernet |
対応する標準規格 | HomePlug Green PHY v1.1 |
温度範囲 | 動作時:0℃~+85℃ |
寸法(LxWxH、BNCコネクター含む) | 約115 x 110 x 35mm |
重量 | 約230g |