CANlog 3およびCaNlog 4の概要
CANlog 3およびCANlog 4は、CAN/LINバスシステムのデータ通信のログを取得します。指定した設定に基づいて、メッセージを受信/保存してから解析することが可能です。
これらのロガーはコンパクトな設計となっており、特に長時間のテスト走行における、車両での使用に実績があります。簡単な操作で、最大64MBのログを記録することが可能です。さらに、さまざまな応用分野(特にゲートウェイとしての用途)で使用可能な柔軟性も備えています。
特長
- さまざまなログ記録作業のためのスタンドアローンツール
- スリープモード時の消費電力が少ないため、テスト車両での長時間にわたる使用が可能
- 必要最小限のログ記録を実現するための、さまざまなフィルター/トリガー条件
- 設定ソフトウェアを使用した柔軟な設定
- CANoe、CANalyzer、CANape、vSignalzyerでのオフライン解析により、対象イベントに対する詳細な解析が可能
ギャラリー
適用分野
- データロガー
メッセージやシグナルのフィルタリング、受信、記録、さらに送信が可能
- 分類デバイス
分類テーブルの作成のために、取得されたログデータを処理、エクスポート用に準備
- ゲートウェイ
特定のCANバスに直接接続していないECUがある場合、CANlogをバス間のゲートウェイの代わりとして使用可能
機能
- CANlog 3とCANlog 4は、それぞれ最大4つのCANチャンネルをサポートします
- さらに、CANlog 4には測定チャンネルとしても使用可能なCANチャンネルが用意されています
- アナログ/デジタル入力信号も同時に記録できます
- データは、CANlog 3では内部メモリー(64MBまで)に、CANlog 4では交換可能なフラッシュカード(64MBまで)に保存されます
- 設定に応じて、イベントをデジタル出力として表現したり、発光ダイオードによって表示できます
- 製品に同梱されている設定プログラムを使用すると、さまざまな用途に合わせてカスタマイズすることができます
- また、CANlogをデータロガー、分類デバイス、ゲートウェイとして使用するための機能も用意されています
I/Oボード
高い柔軟性を求める場合、I/Oボードを使用してこれらのCANlogデバイスを拡張すると、デジタル入出力、アナログ入力、LINインターフェイスを使用することができます。
ボード | 特長 |
D4I4O | デ ジタル入力 x4(0~45V) デジタル出力 x4(5~45V、500mA) |
D4I4O-L | D4I4Oに加え、1チャンネルのLINインターフェイス |
A6I | アナログ入力x6(0~18V、12bit分解能) 4入力はユーザーが使用可能 他2入力は内部にて使用 |
A6I-L | A6Iに加え、1チャンネルのLINインターフェイス |
A8ID1 | アナログ入力x8(0~18V、12bit分解能) 6入力はユーザーが使用可能 他2入力は内部にて使用 TTL入出力x1 |
A8ID1-L | A8ID1に加え、1チャンネルのLINインターフェイス |
LIN adapter | 1チャンネルのLINインターフェイス |
アクセサリー
このGPSレシーバーを使用すると、車両の位置データも同時にログ記録に追加できます。
主な特長
- 12チャンネルのGPSレシーバー
- 1575.42MHz(L1バンド)の周波数を受信
- 1Hzで測定値を更新(CANgps 5Hzでは5Hzで更新可能)
- NMEA0183形式のRS232またはCAN経由にてデータを送出
- 周期時間とCAN識別子の設定が可能
LOGviewを使用すると、ログ記録時にデータや情報をグラフィカルに表示できます。
主な特長
- LCD表示サイズ: 128×64ピクセル
- グラフィックWindowサイズ: 59mm×38mm
- 最大8行×21文字を表示
- プログラム可能な押しボタン×3
- 独立した表示ページ×16
- ズーム可能な2種類のフォント(サイズは合計30種類)
- グラフィック機能: 直線や四角形などの描画
追加のLINチャンネルを記録する場合は、外付けアダプターLINprobeを利用可能です。さらに、LINフレームも送信できます。
主な特長
- 2つのLINチャンネルをログに追加記録。機能の異なる以下の製品を利用可能
- LINprobe R: LINフレームの受信
- LINprobe X: LINフレームの送受信。送信の場合、LINprobe Xはマスターまたはスレーブとして動作可能
- LINprobe G: LINフレームの送受信(LINprobe Xと同様)。さらに、CAN/LINゲートウェイ(スタンドアローン)としても使用可能
- CANでのデータ出力(識別子の調整可能)
- LINおよびCANのボーレートは可変
- ロガーは最大4個のLINprobeで拡張可能
- LINフレームをASCおよびBLF形式でエクスポート
CCP/XCPライセンスを追加することにより、DAQモードでECUから測定データを直接読み取り、記録することができます。このライセンスでは、CCP/XCP on CANを使用可能です。
主な特長
- CCPバージョン2.1、XCP on CANバージョン1.0
- CANapeでA2Lファイルを読み込み、ロガー設定用のCCP/XCPをサポートするCANdbを生成
- 複数ECUのサポート