AUTOSAR Classic Platform
量産で実績のある車載ECU用の標準規格

AUTOSARコンセプト

AUTOSAR (Automotive Open System Architecture) は、主要な自動車メーカーとサプライヤーが参加する標準化団体です。

 

複合的な機能の増加に伴い、車載エレクトロニクス開発はますます範囲の広い、複雑なものとなりつつあります。UTOSARの背景には、似たようなソフトウェアコンポーネントを何度も再開発するような事態を避けようという意図があり、自動車業界のシステムアーキテクチャーに関するオープンな標準規格の策定が、この世界的な開発パートナーシップの目標となっています。

製造元に依存しない統一のシステムプラットフォームを導入する大きな理由は、それによって開発工数を減らし、品質を向上できる点にあります。ハードウェアとソフトウェアを互いに切り離すことで、それを実現させることができます。AUTOSARのコンセプトは決められたインターフェースを持つモジュラーコンポーネントがベースになっています。

特長

  • シームレスなツールチェーン:システム設計から機能ソフトウェアの開発およびECUのソフトウェアの統合までを網羅した環境を提供します。
  • AUTOSAR Classic Platform 4.x, 3.x および AUTOSAR Adaptive Platform用のベーシックソフトウェアの包括的なパッケージはシングルソースになっています。
  • あらゆるハードウェアプラットフォームと自動車メーカー向けのベーシックソフトウェアを準備しています。
  • exida*で認証済みのISO 26262 ASIL D ECU向けの信頼性の高い機能安全ソリューションを提供します。
  • 主要OEMとTIER1サプライヤーにより、多くの量産車に採用されています。
  • 品質を損なわない段階的な移行を実現します。

 

* exida: 1999年に設立された機能安全、セキュリティー、アラームマネージメントに関するコンサルティング会社。エンドユーザー、エンジニアリング会社、機器ベンダー等にコンサルティング、規格認証を提供。
(典拠: http://www.exida.com/Company/About

AUTOSAR仕様の全モジュールが含まれているMICROSARパッケージ(AUTOSAR 4.3)

AUTOSARアーキテクチャーの基本要素として特に挙げられるのが、一定の形式に従って定義されるソフトウェアコンポーネント (SWC: Software component) です。SWCではベーシックソフトウェア (BSW: Basic software) へのインターフェイスが明確に定められており、それらからバス通信、メモリー管理、I/Oアクセス、システムおよび診断サービスといった基本的な標準サー ビスが提供されます。もう1つの基本要素としては、SWCをBSWと接続するランタイム環境 (RTE: Runtime environment) が挙げられます。

 

AUTOSARで規定されているバーチャルファンクションバス (VFB: Virtual Functional Bus) は、SWC同士が通信し、またBSWサービスを使用するための概念的な基盤です。このVFBを土台としてSWCを開発することにより、SWCをECUハー ドウェアから独立させることができます。その結果、SWCを再利用し、別のプラットフォーム上の別のプロジェクトに組み込むことがより簡単に行えるように なります。VFBは各ECUに合わせて構成したRTEと、適切に設定したBSWを組み合わせて実際の車両に実装されます。

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AUTOSARのワークフロー

システムの設計時には機能ソフトウェアのアーキテクチャーを決定します。この際にSWCと、それぞれのECU上での機能の分配を定義し、ネットワー ク通信が決定されます。この成果物としてシステム記述が作成されます。これはAUTOSAR XMLファイルで、個々のECUに関する具体的なECU Extract of System Descriptionがこれから生成されます。

ECUの開発時には、SWCを設計して実装するほか、BSWとRTEを構成します。開発者は自分のプロジェクトに必要な分のベーシックソフトウェア を構成別に決定します。このようにすることで、ECUソフトウェア全体を最適化できます。構成の結果作成されるECU Configuration Description(AUTOSAR XMLファイル)を修正し、ECU Extract of System Descriptionが作成されます。

このECU Configuration Descriptionに基づいて、コードジェネレーターがECUソフトウェアに応じたBSWの生成と調整を行います。RTEもECU固有の形で作成されます。

AUTOSARで定義されているこの方法によって、ECUへのアプリケーションソフトウェアの統合が大きく簡素化します。手作業によるソフトウェアの調整はもういりません。

 

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課題:

  • E/Eが急速に複雑化している
  • ソフトウェアの規模が爆発的に増加している
  • 多様なハードウェアプラットフォームが使用されている
  • 開発プロセスとデータ形式が調和していない

 

AUTOSARの主な目的:

  • ソフトウェア品質の向上と再利用によるコストの削減
  • 車両プロジェクト間および自動車メーカー間の境界を越えた機能の再利用
  • 開発手法およびツールの再利用
  • ベーシックソフトウェアの再利用
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ツールチェーン

ベクターは、AUTOSAR ECU開発のための、実績ある包括的なツールチェーンを提供しています。

 

AUTOSARベーシックソフトウェア

MICROSAR
MICROSARはAUTOSAR ECU用の組込ソフトウェアで、ランタイム環境のMICROSAR RTEと、MICROSARベーシックソフトウェアモジュール (BSW) で構成されています。これらはAUTOSAR標準全体をカバーするほか、便利な機能拡張を多数装備しています。

AUTOSARツール

PREEvision AUTOSARに準拠したシステムの作成とソフトウェアの設計を支援します。
AUTOSAR ECUの診断仕様を定義します。
ECUのAUTOSAR SWCを設計または微調整できます。
ベーシックソフトウェアモジュールとRTEを構成します。
これを仮想ECUとして使用し、統合したAUTOSARコードをPC上で実行します。
AUTOSAR ECUのテストにおいて、CANoe .AMDを通じて内部パラメーターにアクセスします。
AUTOSAR ECUをテストし、AUTOSARネットワーク通信を検証します。
vVIRTUALtarget pro
対応状況についてはこちらにお問い合わせください。
PC上の仮想環境で、AUTOSAR SWCの実装を検証します。
AUTOSAR ECUのパラメーターをキャリブレーションします。

 

AUTOSARサービス

目標の迅速な達成

高機能なアーキテクチャーと標準化の拡大により、他のサプライヤーのソフトウェアをECUに組み込めるようにする―。それがAUTOSARのアプローチです。

これによって、ソフトウェアを効率的に開発し、複数のECU間に分散した機能を設計できる新たな可能性が開かれます。ベクターのAUTOSARサービスは、ECU開発のあらゆるステージでお客様をサポートします。

ベクターはお客様と共に、既存のAUTOSARの能力と求められる目標に基づいて、さまざまな手法のパッケージを個別に立案、実装します。

お客様には、開発アクティビティーとAUTOSAR開発に関するノウハウを組織内に蓄積できるメリットがあります。

 

お客様は以下を通じて、AUTOSARに関するベクターの専門知識を活用できます。

  • トレーニングおよびワークショップ
  • コンサルティングおよびコーチング
  • MICROSARベーシックソフトウェア運用開始時のサポート
  • プロジェクトのレビュー

 

詳細はプロダクトインフォメーションをご覧ください。(PDF)

ECUプロジェクト内の一部のタスクの実行、あるいはプロジェクト全体の遂行を、経験豊富なベクターのエンジニアに遠慮なくお任せください。

開発に役立つノウハウ

AUTOSAR 4.2の手法に関する技術的な要点を分かりやすく図解した、A1サイズのAUTOSARのポスターです。このポスターでは、特に以下のトピックを説明しています。

  • AUTOSARシステム設計
  • レイヤーモデル
  • モード管理、マルチコア、安全性
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AUTOSAR Glossary』には、AUTOSAR仕様4.2、4.1、4.0のすべての重要用語がドイツ語と英語で記載されています。これはA6サイズ、72ページの、開発者の皆様には必携の参考書で、以下の内容が含まれています。

  • AUTOSARの概要
  • 作業成果物およびアクティビティーの説明
  • AUTOSARベーシックソフトウェアモジュール(BSW)の説明
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トレーニング

ベクター・ジャパンでは、ベクターのソフトウェアツール、ソフトウェアコンポーネント、最新のバステクノロジーやプロトコルに関する日本語のトレーニングを多数開催しております。トレーニングの概要につきましては、トレーニングポータルにてご紹介しておりますので、是非ご覧ください。