先進運転支援システム(ADAS)
ベクターは以下に示すように、ADAS開発に伴うさまざまな作業をソフトウェア/ハードウェアツールや組込コンポーネントなどの形で支援する、包括的なソリューションを提供しています。
- センサーデータを取得するための測定機器
- ECU機能の検査と最適化
- ソフトウェアコンポーネント
- アルゴリズム設計
特長
- ツール、ソフトウェアコンポーネント、アルゴリズムのフレームワーク、ハードウェアからなる、トータルで汎用的なADASツールチェーン
- Visual Studioへの統合による、マルチセンサーアプリケーションのスピーディーな開発、デバッグ、テスト
- オブジェクトのビデオ上へのオーバーレイと俯瞰表示を用いた、オンライン/オフラインでの検証
- 試運転データのラボでの再生
- ECUを手早く接続してセンサーデータを取得
- 自動車メーカー別の開発に対応したラピッドプロトタイピング(バイパス)
- ベクターのパートナー企業であるBASELABSのサービスの枠組内で、開発データの統合をサポート
- 柔軟なオープンインターフェイスに対応したCANoe(ECU/車両ネットワークのシミュレーション、テストツール)と他のさまざまなADAS開発向けツールを連携させ、より効率的なADAS開発を実現
概要
先進運転支援システムとは
先進運転支援システム (ADAS) は、車両に搭載される電子コンポーネントであり、以下の機能を備えています。
- 運転者の支援
- 安全の強化
- 利便性と経済性の向上
これらの実現で欠かせないのが、関係するすべてのオブジェクトを含めた、車両周辺の完全な検知です。これには交通状況が以後どのように展開するのかを正確 に予測することも含まれます。各種のセンサーが車両周囲の状況を検出し、次いでそれらのセンサーデータが解析されて、ECUに取り込まれます。
ADAS開発における課題
レーダー、ライダー、超音波、レーザーなどの多様なセンサーとビデオベースのシステムから得られる膨大なデータの視覚化と、その妥当性検査が必要です。
ADAS開発における基本的なタスクには以下のものがあります。
- マルチセンサーアプリケーションの開発
- センサーデータの統合
- 確率論的アルゴリズムの設計
- イメージ処理の統合
- 大量のデータの自動評価
- オブジェクトの妥当性検査
- ECU内部データへの迅速なアクセス
- ECUのネットワークへの統合
ツールとハードウェア
以下のベクター製品は、オブジェクトデータの妥当性検査およびイメージ処理アルゴリズムのテストを支援します。
センサーおよびECUのデータの取得、アルゴリズムの最適化、物理および仮想ECUのスティミレーションを実行できる、測定/キャリブレーションツールです。 | |
ADASアルゴリズムの結果を検証するための、CANapeのオプションの機能拡張です。車両側から検出されたオブジェクトが、俯瞰図およびビデオ画像上へのオーバーレイで表示されます。 | |
vADASdeveloperは、先進運転支援システム(ADAS)と自動運転システムのアルゴリズムを開発するためのソフトウェア開発プラットフォームを提供します。このツールにより、センサーデータ統合アプリケーションの開発負荷を低減できます。 | |
BASELABS Create Embedded | カメラ、レーダー、LiDARのデータフュージョンと、量産用のデータフュージョンアプリケーションを効率的に開発するためのアルゴリズムフレームワーク。BASELABS Create Embeddedは、プロトタイプ作成から量産に至る全体で、自動運転機能のための動的なオブジェクトフュージョンを可能にします。 |
標準化されたXCP-on-Ethernetプロトコルを利用して、ECUのコントローラーインターフェイスとPCの間の高速データ転送を実現する、測定/キャリブレーションハードウェアです。 | |
CANoe | CANoeは、単体ECUおよび車両ネットワーク全体の開発、テスト、解析のための包括的なソフトウェアツールです。さまざまなツールとの連携を実現するオープンインターフェイスを備えています(CANoeツール連携)。 |
組込ソフトウェア
組込ソフトウェアの分野では、MICROSAR製品を通じて、AUTOSARに準拠したベーシックソフトウェアのトータルなソリューションが提供されています。MICROSARの機能および特性のうち、ADASのプロジェクトと特に関係が深いものとして以下が挙げられます。
Ethernet | MICROSAR ETHは、車載Ethernetネットワークでのデータ交換に必要な、AUTOSARに基づく通信スタックを提供します。MICROSAR ETHにより、新しいタイプのADASアプリケーションに必要な機能と柔軟性を得ることができます。 |
AVB | MICROSAR AVBを使用して、支援システムが必要とするEthernetベースのAVデータを転送できます。 |
機能安全 | MICROSAR Safe製品の幅広いラインナップを通じて、ISO 26262に準拠したセーフティクリティカルなアプリケーションを実装できます。 |
セキュリティー | MICROSAR Securityにより、外部の攻撃からアプリケーションを保護できます。Car2xの無線通信では、暗号アルゴリズムを使用しメッセージ注入攻撃や中間者攻撃などから保護します。 |
時間同期 | MICROSAR SYSを使用することにより、幅広いネットワーク(CAN、FlexRay、Ethernet)上に分散するアプリケーションを時間同期させることができます。たとえば、共通のタイムベースを設定すれば、異なるソースからの測定データの統合が可能に なります。 |
紹介動画
ダウンロード
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2021-01-06 製品資料CANape
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2021-01-04 プレスリリースVector Informatik Expands Board of Directors
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2020-12-14 製品資料CANape Fact Sheet
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2020-11-24 製品資料Fact Sheet: BASELABS Create Embedded
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2020-11-05 製品資料CANape log
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2020-10-30 SoftwarevADASdeveloper run 5.0
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2020-10-30 SoftwarevADASdeveloper 5.0
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2020-10-16 テクニカルアーティクルバーチャルテストドライビングの標準規格
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2020-09-24 テクニカルアーティクルStandards for Virtual Test Drives
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2020-07-31 製品資料DYNA4
ニュース/イベント
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